スペシャルインタビュー

卒業生インタビュー vol.3 浜松市リハビリテーション病院

卒業生インタビュー vol.3 浜松市リハビリテーション病院

浜松市リハビリテーション病院× 豊橋創造大学

 

浜松市リハビリテーション病院の先輩に理学療法について聞いてみました!!

浜松市リハビリテーション病院は、聖隷福祉事業団の病院の一つです。脳血管疾患、運動器疾患、高次脳機能障害、嚥下障害などによる生活機能低下からの回復を目指すとともに、青少年スポーツにおける傷害の専門的な治療、一般的な整形外科・内科疾患の診療も行っています。

入職して最初の頃は、まずは病棟での業務を中心に行います。高齢者の患者様のリハビリテーションについていろいろと学びながら、他職種と連携して退院支援を進める能力を身につけていきます。毎年、自身のキャリアデザインについてヒアリングを行います。3年~5年で自身の専門性を見出しながら、スポーツリハビリテーションに興味を持ち、その領域にチャレンジする後輩も増えてきています。

 

Q. 浜松市リハビリテーション病院ではどのように働いていますか。

勤務時間は8:30~19:30の間での時差出勤になります。多くは10:00~18:30の勤務で、学校や仕事が終わった後に通院する患者さんに対応できるようにしています。

休日は、現在は土・日・祝日がお休みになっています。(土曜日は病棟での手術後の患者さん等のフォローで出勤もあります)聖隷福祉事業団は福利厚生も手厚く、年間の公休に加え、有給休暇や厚生休暇も用意されています。子供の急な体調不良や受診等にも、制度を用いて対応できるので、働きやすい環境です。また、土日の休みで、スポーツ現場のサポートや、静岡県理学療法士会のメディカルサポート活動にも参加しており、公私で充実した日々を送っています。

戸塚先生のことをもっと詳しく知りたい!!

戸塚先生のことをもっと詳しく知りたい!!

戸塚 健二 先生

理学療法学科  2012年3月卒業(3期生) 袋井高校出身

 

Q. 現在のお仕事について教えてください。

現在はスポーツ外来に所属しています。大学卒業後は聖隷浜松病院にて8年勤務して、グループ内異動で浜松市リハビリテーション病院に異動しました。ここに来て、3年経つか経たないかくらいです。スポーツ外来では、前十字靭帯損傷や半月板損傷の方などの手術後のリハビリを担当したり、手術には至らないような通院の外来患者さんを診たりしています。

 

Q. 仕事で嬉しいと思うことは何ですか?

やはり、怪我が治った時ですね。スポーツをメインに診ていますので、スポーツに復帰するのが目標です。「復帰できた」「以前よりも良い成績になった」と聞く時は、本当に嬉しく思います。怪我をしたことをきっかけにしっかりとリハビリを行い、けがをする前よりも身体を強くして競技復帰して欲しいと思い関わっています。その中で、しっかりと元の競技レベルに復帰できること、また、試合で勝利を収めたり、記録を更新したりという報告を聞くことが嬉しいですね!

 

Q. 怪我をしてもより良い成績になることがあるのですか?

怪我をすると、練習や試合に参加できない時間が生じたり、筋力低下を引き起こしたりとマイナスな部分もあります。そういった選手に対し、身体の専門家として怪我の発生に至った理由をしっかりと確認させていただき、短所を改善し、怪我をする前よりもより良いコンディションで競技復帰できるように支援しています。

 

Q. AT(アスレティックトレーナー)の資格を持って働くことの良いところを教えてください。

院外の仕事で、PT(理学療法士)とATの両方を持っている人という条件がつく時があります。スポーツ外来チーム11名中、AT取得者は5名在籍しています。ATを持っていることで、医療とスポーツの現場両面で活躍のフィールドが広がります。当事業団でいうと、Jリーグに加盟している下部組織への派遣や体育系の大学での非常勤講師などの業務がありました。

Q. 大学での学びは今の仕事にどのようにつながっていますか?

卒業後の進路はゼミの担当で恩師である冨田先生に相談しました。大学で学んだことを地元の静岡で還元したいという思いもあり、聖隷福祉事業団に入職しました。最初は急性期病床を持つ聖隷浜松病院に配属されました。聖隷浜松病院では脳血管疾患、運動器疾患、内臓疾患など多岐にわたる患者様のリハビリを経験させていただきました。その分野の中の一つにスポーツ整形外科があります。実際に患者様を治療することで、スポーツへの興味関心がより大きくなっていったことや大学の選択科目でスポーツ理学療法を選考いたことも影響して、スポーツ整形の道を進んでいこうと決断しました。現在は浜松市リハビリテーション病院にてスポーツ整形を担当しており、患者様の目標が達成できるように日々の臨床を大切にしています。

冨田先生の紹介はこちら

 

Q. 理学療法士をめざした理由は何ですか?

きっかけは、私が高校生の時、祖父が脳梗塞になり、リハビリを受けていたことです。祖父の回復とともに心労気味だった母も活気を取り戻していく様子を見て、素敵な仕事だなと感じました。なので、入職前は中枢系のPTを目指していました。

 

Q. 大学生活で楽しかったエピソードを教えてください。

ゼミでの研究期間やデータ処理、また、実習と実習の間の空いた時期に友人と過ごした時間が印象的です。悩んだり苦労した時間が長ければ長いほど、それが終わった時に込み上げる達成感と自己成長を強く感じることができ、とても楽しい時間を過ごしました。

 

Q. 将来の夢や目標を教えてください。

スポーツの役割は人生をより豊かにすることだと思います。日常生活があってのスポーツなので、まずはPTとしては患者さんの日常生活の自立支援をし、ATとしてより人生が豊かになるようにスポーツ復帰の支援をするということを心掛けて患者さんと向き合うようにしています。個人的にはスポーツに関わるトレーナーやATという言葉から、プロや高校・大学の強豪チームなどトップアスリートを支えることをイメージしますが、スポーツを行う方はそのような方ばかりでありません。地域の子どもたちのスポーツチームだったり、ご年配の方のサークル活動だったり地域の愛好家のみなさんだったり、そのスポーツをする人達のサポートが出来たらいいなと思っています。そして、同じ様な考えを持った学生さんや若手のPTが増えていくことも大切です。サポートを受けられる場所とサポートをする人材を増やすことが目標なので、自分の考えをいろんな場所で「伝える」ことも大事にしていきたいです。

戸塚先生、お忙しいところインタビューのご協力をありがとうございました。

■撮影協力

浜松市リハビリテーション病院

https://www.hriha.jp/