スペシャルインタビュー

看護学科「先生に聞いてみた」 蒔田先生

看護学科「先生に聞いてみた」 蒔田先生

<所属・氏名>

保健医療学部
看護学科
教授・学科長
蒔田寛子(マキタヒロコ)先生

<基本情報>

これまでの経歴を教えてください。

静岡県出身で、高校卒業後は関東地方の国立大学の看護学部に進学しました。卒業後は市役所の保健師や大学病院の看護師、訪問看護師として働きました。

一度、社会に出てから大学院に行かれたそうですね。

子育てが落ち着いてから大学院に進み、修士・博士号をとりました。ゆくゆくは大学教員として学生に教える立場を目指したいという思いもありました。2009年から豊橋創造大学で教えています。

<教員・研究>

専門研究分野を教えてください。

看護学の中でも在宅看護学が専門です。主に治療に付随する病院での看護に対して、在宅看護は療養生活の支援をメインにしていて、長く安定した療養生活を継続できるように援助します。また、家族と生活している人は多く、一人暮らしではあっても家族の影響は大きいため家族もケアの対象になります。そこが病院での看護との大きな違いかなと思います。

看護学の中でも、比較的新しい領域ですよね?

看護の専門領域は社会背景とともに変わってきています。私が大学で学んだのは地域看護学でした。そして、旧カリキュラムでは在宅で療養生活を送る人々とその家族を対象としてきた「在宅看護論」でしたが、地域で暮らすすべての人々を対象とする「地域・在宅看護論」に変更されました。

どんな授業を担当されていますか?

「在宅看護学」の授業では、私自身が在宅看護のメインだと思っている訪問看護について主に学びます。訪問看護師とは何をするのか、病院での看護との違い、どんなやりがいがあるのかを伝えながら、訪問看護に興味をもってもらえるような授業作りを心がけています。訪問看護ステーションでの実習では、訪問看護師さんと同行訪問し在宅での看護の実際を学びます。

指導をする上で大切にしていることは何ですか?

在宅看護は想像が難しいので、講義・演習ではできるだけ事例を入れながら説明しています。そして、学生には発言の機会を多く作ることも意識していますね。時代の流れもあり、今の学生は在宅医療が身近で、入学した時から興味関心のある子も増えていると実感しています。

先生が考える豊橋創造大学の良いところを教えてください。

看護系の大学は多く、教員や教育の質もさまざまだと聞きますが、本学では教育の質を担保できるように尽力していると思います。それに、地域密着の大学だというところも自慢ですね。高齢者が集まるサロンのようなところに看護学科の学生がボランティアで参加したり、模擬患者さんとして地域の方に授業に参加してもらうこともあります。

昨今の学生にどのような印象を持っていますか?

素直な子が多いのですが、自分にあまり自信がない子も多いと感じます。学修の仕方がわからない学生には他の人に説明できるように学修することが大切だよとアドバイスしています。私も抽象的なことは言わず、具体的に話をするようにしています。

看護の仕事の魅力とはなんでしょうか?

人の役に立つという明確な役割があるところです。専門家として自律して働けるところも魅力です。なかでも、在宅看護は看護の専門性が発揮できる領域です。在宅看護では、医療職として的確な診療の補助ができることはもちろん大切ですが、対象者の思いに沿いながら看護師自身が考え、療養生活の支援ができるところが醍醐味だと思います。

看護師を目指す高校生へのメッセージをお願いします。

看護は人の役に立つことができる大切な専門職で、人間的にも成長できる仕事です。看護師を目指すみなさんには、基礎的な学力を身につけることを意識してほしいです。文章を読んで理解する力や、計算する力など、基礎的な学力を身につけてください。