スペシャルインタビュー

卒業生インタビュー vol.2 豊橋市民病院

卒業生インタビュー vol.2 豊橋市民病院

豊橋市民病院 × 豊橋創造大学

豊橋市民病院の2名の先輩に理学療法について聞いてみました!!

豊橋市民病院は、救命救急センターを備えており、東三河の基幹病院としての役割を担っている公立病院です。第三次救急指定の医療機関として、現場に医師を迅速に運ぶ病院専用のドクターカーを運用しており病院前から積極的治療を展開しているほか、敷地内にヘリポートを敷設し東三河全域からドクターヘリによる重症救急患者を受け入れています。

Q. 豊橋市民病院での1日のスケジュールを教えてください。

8時30分から始業で、その後30分程情報収集をしています。午前中は外来患者さんとその合間に病棟の入院患者さんも対応。午後は13時から17時まで入院患者さんの対応をすることが多いです。多くの患者さんを診るため、夕方以降カルテや紹介状を書いたり、リハビリのオーダーが出た方の情報収集をしたりしており、事務仕事も多くあります。

Q. 豊橋市民病院で働くことの良いところを教えてください。

東三河の三次救急を担っている病院なので、さまざまな疾患を経験することができます。資格取得は自己研鑽ではありますが、業務に関わることであれば病院から支援をしてもらえます。学会発表にも積極的に頑張っているスタッフも多く、活気のある職場です。土日祝日は交代制で月に1回の勤務があります。勤務日でない土日祝日は基本的には休みですので、家族との時間も確保し易いと思います。

嶋先生のことをもっと詳しく知りたい!!

嶋先生のことをもっと詳しく知りたい!!

嶋 亜里佳 先生

理学療法学科 2010年3月卒業(1期生) 豊橋東高校出身

Q. 現在のお仕事について教えてください。

大学を卒業して、新卒からずっと働いています。外来では小児のリハビリとリンパ浮腫のリハビリに携わっています。発達遅滞で歩行ができないお子さんの指導や遊びを通して歩行ができるようにアドバイスをしたりしています。また、血液腫瘍内科や呼吸器も担当しています。0歳の赤ちゃんからご高齢の方まで幅広く担当していますので責任も大きいですが、とてもやりがいを感じています。

Q. 大学での学びは今の仕事にどのようにつながっていますか?

大学1年生のゼミの時、10年後の自分がどのように働いているかを考える課題が出ました。その当時、漠然とではありますが、小児と呼吸器のリハビリに携わりたいと思い、そのように書きました。偶然なのか先生が意図してくださったのかはわかりませんが、4年生の臨床実習で行った北里大学で、小児・呼吸器・集中治療室でのリハビリを学ぶことができました。この実習で、急性期のリハビリテーションに興味を持つようになりました。現在、急性期の病院で小児と呼吸器を担当していますので、大学時代に何気なく書いた目標が、まっすぐ一直線に繋がり、とても充実した毎日を送っています。

Q. 理学療法士をめざしたきっかけは何ですか?

たまたま母から医療系の大学があるから行ってみたらと勧められました。そこからいろいろと調べ、人と関わることが好きだったこともあり、理学療法士に興味を持ちました。また高校の時に病院の見学実習があって、理学療法士の仕事を間近で見ることができました。余談ですが、その時教えてくれたスタッフが、今、当院に入職されていて、再会に驚きました。人柄が素敵な方でとても尊敬しており、こういうスタッフになりたいと目指しています。

Q. 大学生活で楽しかったエピソードを教えてください。

私たちは1期生だったため、先輩がおらず何でも自分たちで切り開いていました。学祭では友人同士で模擬店を出店したり、クラスの子がスポーツ大会を企画したりと、自由に大学生活を送らせてもらいました。

Q. 将来の夢や目標を教えてください。

臨床2年目の頃、大学の先生の力を借りて学会発表をしました。今は子育て中でなかなか余裕はありませんが、落ち着いたらリンパ浮腫のリハビリについて、学会発表を1本出すことが目標です。

Q. 国家資格を持って働くという女性の働き方について、良かった点を教えてください。

私は新卒で当院に入職して、結婚と息子2人を出産して育児休暇を1年とり、フルタイムで復帰しています。理学療法士は国家資格なので、いざ退職しても再就職が容易です。他県に行っても働けます。ワークライフバランスを保つために、フルタイムが難しければ、時短やパートを選択するなど自分の生活スタイルを選択することも可能です。どういう職場でどういう働き方をしたいかを自分で決められるので、国家資格を持っていて良かったと思います。

中西先生のことをもっと詳しく知りたい!!

中西先生のことをもっと詳しく知りたい!!

中西 哲也 先生

理学療法学科  2010年3月卒業(1期生) 御津高校出身(現:御津あおば高校)

Q. 現在のお仕事について教えてください。

現在は豊橋市民病院に入職して7年目です。集中治療室(ICU)と救急救命室のある病棟に専従しており、多岐にわたる症例を担当しています。最近では早期離床といい、心臓の手術で開胸した方でも翌日から歩いたり、人工呼吸器をつけた方も立ったり座ったりといったリハビリを早期からやっています。一人の力では難しいため、医師や看護師、臨床工学技士など多職種と相談して、なるべくリスクを考慮した関わり方を考え、患者さんの不利益にならないようないい治療を提供できるチームとして協力してやっています。

Q. 大学での学びは今の仕事にどのようにつながっていますか?

私は理学療法学科が新設された年に入学し、1期生でした。1期生だと先輩はいませんので、先輩に聞いたらなんとかなると言うことはなく、友人と模索しながらテスト勉強したり、臨床実習の準備をしました。大変でしたが、自分達でアイデアを出し合い、工夫することを学びました。前職では回復期を新設した病院に入職したので、その立ち上げに携わりました。今も集中治療室の専従ということで今までになかったところを立ち上げるという業務に携わっています。大学時代に自分達で工夫しながら進めた経験は、今に生きているんじゃないかと感じています。

Q. 理学療法士をめざした理由は何ですか?

母が看護師だったので、医療職に接する機会が多かったと思います。また、中学生のころサッカーをしていて、怪我も多くしていました。実は、骨折して右手が使えないまま高校を受験しました。今まで使えていた右手が使えないのはとても不便で、身体が不自由になることの大変さを実感しました。そんな経験から、誰かの役に立つことをしたいという気持ちが強くなり、ボランティア活動を行ったりしました。そんな中で、身体が上手く動かず困っている人を支える理学療法という仕事に興味を持つようになりました。

Q. 大学生活で楽しかったエピソードを教えてください。

友人との時間が楽しかったです。アルバイトをして自分で使えるお金が格段に増え、遊びの幅が広がったこともあり、旅行やライブなど、よく遊びました。出会いも多く、大学だけでなくアルバイト先でもコミュニティは広がり、一気に自分の世界が広がって毎日がとても楽しかったです。

Q. 将来の夢や目標を教えてください。

私の中でずっと思っている目標は、「手の届く人の、役に立つ」ということです。自分の目の前の患者さんや自分の周りの人に対して「何か自分にできることはないか」と考えることをモットーにしています。そのため、相手から声をかけてもらった時は何でも実行するようにしています。今後も、理学療法士として、そして、家族の大黒柱として、さらに地域の消防団員として、一つひとつしっかり向き合いながら、精一杯取り組んでいきたいと思っています。

嶋先生、中西先生、お忙しいところインタビューのご協力をありがとうございました。

■撮影協力

豊橋市民病院

https://www.municipal-hospital.toyohashi.aichi.jp/