教員データブック

2024年度理学療法学科

中川 博文Nakagawa Hirofumi

学短 大学
所属 理学療法学科
職名 教授
研究分野 人間医工学 / 生体医工学・生体材料学
機械工学 / 機械材料・材料力学
研究内容キーワード 生体力学、リハビリテーション科学、バランス能力、
主な学位・資格 博士(工学)
担当経験のある科目 医療統計学IⅡ、保健医療統計学ⅠⅡ、物理学、リハビリテーション関連機器、基礎ゼミナールⅢⅣ、理学療法研究ⅠⅡ、医療統計論(大学院)など、
主な研究業績 1)光弾性を用いた足圧分布測定法-第1報、足底各部に働く力の方向〈床面に対する角度〉と大きさの同時測定法に関する研究、日本機械学会論文集(A編)第52巻第480号(1986-8)
2)光弾性による足圧分布測定法-第2報、健常児、ダウン症候群児の歩行解析への応用(A編)第53巻488号(1987-4)
3)光弾性手法を援用した資格によるバイオフィードバック装置の開発-脳卒中片麻痺患者の立位訓練への応用、日本機械学会論文集(A編)第61巻582号(1995-2)
4)筋緊張低下症患者における光弾性手法に基づく足圧分布特徴の分析、非破壊検査第40巻8号(1991-8)
5)光弾性を用いた接触圧分布測定法による乳児の寝姿勢解析、非破壊検査第41巻8号(1992-8)
6)Visual influence on center of contact pressure in advanced Parkinson's disease, Archives of Physical Medicine and Rehabilitation, Volume 74(1993)
7)Visual influence on contact pressure of Hemiplegic patients through photoelastic sole image, Archives of Physical Medicine and Rehabilitation, Volume 77(1996)
所属学会 日本機械学会、日本非破壊検査協会、日本リハビリテーション医学会、日本理学療法科学学会、バイオマテリアル学会など
受賞歴 社団法人 日本非破壊検査協会論文賞:光弾性を用いた接触圧分布測定法による乳児の寝姿勢解析、非破壊検査第41巻8号(1992-8)
研究紹介 人が直立や歩行動作等を行うことができるのは人体に備わる高度なバランス能力のためであるが、そのメカニズムは複雑で未だに解明に至っていない。
 本研究は、人体バランスが重力等の外部から受ける力に対抗し姿勢や動作をある一定状態に保つために反応する力学的応答である点に着目し、人体と物体間の接触圧分布測定がメカニズム解明の鍵になると考えた。直立や歩行動作は足底が床面に加える力により果たされていることから、足底と床面の接触圧分布の数値化が重要で、そのために光弾性法を利用した装置を独自に開発した。本装置は得られた画像データから健常者や病者間の足圧分布の違いを明らかにすることが可能で、リハビリ治療等の効果・判定等への応用が可能となった。また、バランス能力の低下した高齢者や脳卒中片麻痺者等を対象に、この方法を利用した視覚のバイオフィードバック装置を開発し、この装置の有用性について検討した結果、バランスの能力改善・向上に役立つことが判明した。
 以上のとおり、本研究は足圧分布解析によるバランスのメカニズム解明や、画像データによる視覚バイオフィードバック法の研究に取組んでいる。