スペシャルインタビュー

看護学科「先生に聞いてみた」 大林先生

看護学科「先生に聞いてみた」 大林先生

<所属・氏名>

看護学部
看護学科
教授
大林陽子(オオバヤシヨウコ)先生

<基本情報>

これまでの経歴を教えてください。

出身は石川県です。長く愛知県で生活をしています。看護師・助産師の免許取得後、国立名古屋病院(現・国立病院機構名古屋医療センター)の産科病棟に助産師として就職し、その後、他の国立病院の施設でも看護教員や看護師長も経験しました。大学の看護教員としては、愛知県立大学・大学院、三重大学・大学院、そして2022年から豊橋創造大学・大学院の教員として現在に至ります。

どうして看護教員をめざしたのですか?

めざすというより、助産師として働くなかで、いろいろと経験して、大学院にも進学しました。その後、それまでの臨床や教育・研究の経験を活かせる看護教員となり、現在に至っています。特に意識はしていませんでしたが、子どもの頃に小学校の教員になりたいと思っていたこともあり、自然と教育の道を選んだのかもしれません。

どんな学生生活を過ごされましたか?

一番よく覚えているのは、助産学校の頃の助産学実習です。妊娠中からお産、産後のケアまで女性に寄り添い、すべてに関わらせていただきました。通常、助産師は妊婦健診の時やお産の時など、スポットで関わることが多いのですが、この実習では一人の女性が母親になっていく過程を長期でサポートすることができたため、とても勉強になりました。出産に立ち会ったときの感動や喜び、産後のお母さまやご家族の幸せそうな場面を今でも時々思い出します。そのときの思いが私の今を支えてくれているように思います。

<教員・研究>

専門研究分野を教えてください。

母性看護学・助産学を担当しています。すべての女性とその家族を対象とする看護学分野ですが、特に妊娠・出産・育児中の女性とその家族がより健康に過ごすのをサポートします。助産学では出産に立ち会う際の介助技術も学びます。女性が一生のうちに経験する数少ない出産をより満足した経験となるよう支援しますが、出産の場に立ち会い、生命誕生に直接携われる醍醐味が魅力です。そして、生まれたばかりのかわいい赤ちゃんのお世話もできることが何より幸せです。

学生に教える上で気をつけていることは何ですか?

看護を実践する上で、専門知識・技術はもちろんですが、その知識・技術には必ずエビデンス(根拠)が必要です。単に知識や技術を覚えたり身につけるのではなく、なぜ?どうして?の「根拠に基づく看護」を伝えるようにしています。例えば、赤ちゃんは早期に母親と接触した方が良いとしてバースカンガルーケアをしますが、生まれてすぐにお母さんと接触する理由の一つに、母親の皮膚の常在細菌が赤ちゃんに付着することで、赤ちゃんが免疫を獲得できることを説明をします。それは学生さんたちが看護の根拠を考えることにつながりますし、ひいては看護の対象者さんに説明できる看護を実践できる看護師・助産師・保健師になると考えています。

先生が考える豊橋創造大学の良いところを教えてください。

東三河地区の唯一の看護系大学で、地域の実習施設との連携も密にとれており、看護学を学びやすい環境にあります。なにより(選抜制ではありますが)4年間で看護師と助産師、看護師と保健師のダブルライセンスの受験資格が取得できることが大きな魅力です。特に4年間で看護師と助産師の受験資格を取得できるのは愛知県内でも2校のみです。それにより学費による経済的負担を少なくし、短期間で資格を取得でき、臨床で活躍できます。また、大学院健康科学研究科もあるため大学院への進学も身近で、修了後は大学教員など教育職への就職の道も広がります。

看護師を目指す高校生へのメッセージをお願いします。

看護師・保健師・助産師は国家資格であり、看護の専門職としてすべての人々の健康の維持増進、病気の快復に寄与できる職業です。また、その知識や経験を自分や家族の健康や生活にも役立てられます。そして、看護師・保健師・助産師は、病院・診療所、公的機関を含め、さまざまな職場で、生涯にわたり長く活躍できる仕事です。ぜひ豊橋創造大学で一緒に看護を学びましょう。